2026春夏メンズ潮流まとめ:白/ベージュ、短丈、クチュール×日常
今季メンズは「脱・黒」と「クチュールの技」を軸に組み替える
2026春夏のメンズスタイルは、派手な革命よりも「組み替え」が主役。ランウェイでは、VOGUE JAPANが“新旧スーパーモデルの歴代ルック”を辿るように、時代をまたぐ審美眼が強調されています。一方でストリートでは、Web ACROSSが“脱・黒トレンドによる白/ベージュ系人気は継続”と報告。つまり、黒を主役から外し、明るいベース色と軽快なシルエットで全体の温度感を上げるのが今季の勝ち筋です。
さらにWWD JAPANの「クチュールの技法を日常服に落とし込む」系の流れが示すように、派手な飾りよりも技術の説得力があるディテールが支持されるムード。GQ JAPANではブレザーなどの“定番の最適化”が語られ、HypebeastやHighsnobietyがスニーカー/ストリートの異化(あえて変化球を混ぜる)が続いていることも追い風です。
キャプション:メットガラ文脈で見る、洗練の“連続性”
1) 色は「白/ベージュ」が中心。次点に“グレー揺り戻し”
ストリート観測で最も強いのは、色のトレンドの更新速度です。Web ACROSSは「脱・黒トレンドによる白/ベージュ系人気は今春も継続」とし、ショート丈ブルゾンからデザイントレンチまで、ベージュ系アウターの幅広い浸透を指摘。さらに別回では「脱・黒の進行で再浮上したグレー系ウェアに注目」とも述べています。
この流れをメンズに落とすなら、ポイントは2つ。
- 全身のどこかで“白 or ベージュ”を面として入れる(シャツ、インナー、ショート丈のアウター、パンツのいずれか)
- グレーは“中間色”として差し込む(トップス〜シューズのトーン調整役)
おすすめ配色例(簡単に外しにくい順):
- 白T+ベージュの短丈ブルゾン+グレースラックス
- オフホワイトのニットポロ+ライトベージュのコート+同系の靴
- グレージュ(グレー寄りベージュ)のセットアップ風組み合わせ+白スニーカー
ここで重要なのは、“清潔感”だけではなく、軽さ(季節感)と距離感(相手への印象)。黒が減ると、服同士のコントラストが弱まるぶん、質感(素材)とサイズ(シルエット)の価値が上がります。
2) シルエットは「ショート丈&コンパクト」へ(上半身が軽いほど今っぽい)
Web ACROSSは「アウターのサイジングはショート丈&コンパクトが主流化」と報告しています。ドロップショルダーやラグランの“たっぷり感”から、身幅と着丈のバランスがタイト〜コンパクト寄りへ移行中ということ。
テーラード/スーツの文脈でも、この流れは効きます。GQ JAPANがラルフ ローレンのブレザーを“定番の最適化”として推しているのも、まさに**「着る人の体に馴染ませる」方向**だから。
2-1. ビジネスカジュアル:ブレザー×短丈で“きちんと軽量”
GQ JAPAN(ラルフ ローレンのブレザー特集)を参考に、ブレザーは次の要領でアップデート。
- 丈:腰〜腰上あたり(長すぎない)
- ラペル:広すぎないもので顔まわりが締まる
- パンツ:裾はノータック寄り〜テーパードで脚が長く見える
キャプション:ラルフ ローレン“ブレザーのベスト・オブ・ベスト”を着こなしに転換
スタイリング提案(通勤〜商談):
- ブレザー(グレー/チャコール)+白シャツ+細身のニットタイ
- インナーは“厚手より薄手”に(初夏は薄いコットン・リネンが相性)
- 靴はローファーより、軽い印象のレザーシューズ or スニーカー(白系)
2-2. ストリート:ショート丈×多色より“質感の一点投入”
ストリートでは、色数を増やすより質感を一つ足すのが安全。たとえばベージュのショート丈ブルゾンに、
- ロゴ入りT
- サングラス的なアイウェア
- 立体的なキャップ
のどれかを選ぶと、全体が“軽く”まとまります。
3) クチュール技法が日常服へ。注目は“立体裁断・装飾の解体”
WWD JAPANでは「クチュールの技法を日常服に落とし込む」文脈で、注目ブランド「リブ ノブヒコ」へのインタビュー(公開収録前編)を取り上げています。ここで見えてくるのは、豪華さをそのまま移植するのではなく、工程・構造・シルエットの“技術”を日常に転用する姿勢です。
メンズに効くのは、次の3点。
- 立体的な襟/前立て(シャツやジャケットの“見える部分の再設計”)
- 縫い目のリズム(縫い目がデザインになる=シンプルでも面白い)
- **裏地やステッチが“チラ見え”**する設計(動いた時の奥行き)
アウトドア寄りに寄せるなら、ショート丈のジャケットや中綿アウターに“クチュール由来の構造”が混ざってくるのが面白いところ。Web ACROSSでは中綿アウターへの注目(高機能素材=中綿アウターが新定番)が続いており、防寒のためだけでなく、シルエットの作り込みとして使えるようになります。
4) 女性デザイナー発のブランドが示す“服の方向性”をメンズに転写
VOGUE JAPANは、女性デザイナーによる女性のためのブランド「サスファイ(SA SU PHI)」を紹介。2021年創設のミラノ発ブランドが、劇中衣装としても注目されているという流れです。
このニュースの価値は、レディース固有の話題に留まりません。というのも、今季は“性別や用途の固定”より、服の思想・構造の説得力が重要になってきているから。サスファイのようなブランドは、装飾よりも素材の落ち方や、見た目以上の立体性で魅せる方向性を持ちやすい。
キャプション:ミラノ発サスファイの構造的な表現を“メンズ要素”に翻訳
メンズへの翻訳例
- ジャケットやシャツの袖付け・肩線を見直す(ラグラン一辺倒から“立体のある肩”へ)
- 黒一色ではなく、白/ベージュの“面”をベースにし、装飾的ディテールは最小単位で入れる
- 装飾が強いアイテム(帽子、アーム、ヘッドピース的要素)は、主役を分散させて“チラ見え”で使う
5) 多様性の視点は“サイズや体型”だけじゃない:年齢・表現の幅
VOGUE JAPANの「ファッションは多様性に向かっているのか」では、年齢差やサイズ・インクルーシビティの話題が扱われています。メンズにとってもこれは実用的。
- サイズに合うこと=スタイルの完成度
- 年齢が上がっても“新しいシルエットを取り入れる”ことで、服が古びない
- 体型差を受け止めるなら、極端に細いシルエットより、コンパクトでも可動性のある設計が安心
つまり、今季の短丈コンパクト(Web ACROSS)を取り入れるなら、
- ウエスト位置(上げすぎない)
- 腕の可動域(ジャケットの肩線)
- 生地の伸縮(Tシャツの素材)
もセットで確認すると、“多様性のトレンド”を個人の勝ちに変えられます。
6) ブライダルアクセサリーの発想が、メンズの“ヘッド&グラフィック”に波及
VOGUE JAPANでは、ブライダルヘッドピースがトレンドに浮上する話題を紹介(巨大な羽根、宝石キャップ、ピルボックスなど)。これは一見レディースですが、今季のメンズは「被り物/小物」の表現が増える兆しと繋がります。
- ストリートではキャップやキャラクター性のある小物が“記号”になる
- ランウェイ文脈では“祝祭性”が、日常へ持ち込まれる
キャプション:非日常のアクセサリー感が、日常へ降りてくる
メンズの落とし込み
- 大げさな羽根や宝石は避けつつ、**形の強い帽子(立体キャップ、ベレー寄り)**で代替
- 白/ベージュのコーデに、**小物は黒より“深いネイビーやダークブラウン”**で奥行きを
7) スニーカーは“異化”が合言葉:ASICS/adidas/Vansの方向性
Highsnobietyが取り上げるのは、機能やストーリーを“ずらす”スニーカーたちです。
- ASICS:dad shoeを“サンダル化”して、より図太い方向へ(GEL-Filimy Glacier)
- adidas:Sambaをボウリングシューズ解釈で異化(Bowling shoe)
- Vans:水陸両用的なVibram×カエルっぽいジョークから発想(OTW Authentic)
この流れに共通するのは、
- 構成が複雑(素材・底・ディテール)
- 見た目が“冗談が混ざる”
- でも履きやすさは担保されている
というバランス。
キャプション:ASICSの“dad sandal”は、今っぽいズレの象徴
スタイリングのコツ(失敗しにくい)
- 服はシンプル(白T、ベージュのパンツ、ショート丈アウター)
- スニーカーの個性を“主役”にして、柄物は足さない
- ソックスは極端に主張しない(白/ベージュ〜薄グレー)
8) ストリートの“定番再定義”:Tシャツ、キャップ、構造の小技
Hypebeastでは、C.P. Company、WACKO MARIA、New Eraを絡めたコラボなどが続々。特に注目は、
- C.P. Companyのような機能×グラフィック
- WACKO MARIAのような柄(レーヨン等)で雰囲気を作る
- New Eraのようなキャップでシルエットの角度を変える
という“部分最適”。派手な全身替えではなく、要所を変える方向が強い。
キャプション:New Arrivals From HBXより、機能系Tが軸になりつつある
具体的な着回し
- ベージュのショート丈アウター+コンパクトT+グレー系パンツ
- キャップは“黒より中間色”(ダークグレー、オリーブ、ネイビー)
- 足元は白スニーカーでも、異化スニーカーでもOK(ただし服は引き算)
9) テーラード〜ストリートの往復:ブレザーとコラボの接続
GQ JAPANのブレザー特集は、“定番を正しく選ぶ”話に見えて、実はストリートにも繋がります。短丈コンパクトなブレザーなら、
- Tシャツ
- きれいめスニーカー
- ベージュ/グレーのパンツ
へ簡単に接続できる。
さらにGQ JAPANは、A BATHING APEの“コム デ ギャルソン大阪”限定カプセルのようなローカル性の高い企画も取り上げています。これは、
- その場性(限定性)が熱量になる
- 衣服が“会話の起点”になる
という意味で、今季の“表情の取り方”を補強。
キャプション:限定アイテムで“会話の起点”を作る
接続スタイル(おすすめ3パターン)
- ブレザー+白T+ベージュショートパンツ+白スニーカー
- ブレザー+柄T(小さめ)+グレーパンツ
- ショート丈ブルゾン(無地)+BAPE系ロゴT+同系キャップ
10) 今年の“買い足し”はこの5つで決める(失敗しにくいセット)
最後に、今季の要点を“買い足しリスト”に変換します。方向性はバラけても、選ぶ軸は絞るのが最短ルート。
- 白〜ベージュの短丈アウター(ショート丈ブルゾン/デザイントレンチ)
- コンパクトT(ロゴ or 機能系):質感で勝つ
- グレー系パンツ(テーパード or スラックス):色の中間点
- 短丈ブレザー or きれいめジャケット:ビジネスカジュアルの最適化
- 個性あるスニーカー:異化を“足元の一点”に
色選びはWeb ACROSSの流れに、シルエットは“短丈&コンパクト”に、素材はWWD JAPANの“クチュール技術の転用”に、そして小物と足元はHypebeast/Highsnobietyの異化精神に寄せる。
この4系統を同時に扱うのが、今季の実装力です。
まとめ:2026春夏メンズは「軽さ・技・ズレ」で更新する
2026春夏のメンズトレンドは、派手な流行というより、**軽さ(白/ベージュ×短丈)と技術(クチュールの解体と転用)とズレ(スニーカーや小物の異化)**の三層で成立しています。
- VOGUE JAPAN:時代の継承と多様性、アクセサリー発想の波及
- GQ JAPAN:定番(ブレザー)の最適化と“限定の熱量”
- WWD JAPAN:クチュール技法が日常へ降りる
- Web ACROSS:脱・黒、ショート丈、色の再配置
- Hypebeast/Highsnobiety:ストリートの“今っぽいズレ”
この季節は、ワードローブの“黒中心”を崩し、白/ベージュで面を作るだけで、見え方が一気に変わります。あとは短丈のシルエットと、足元の異化で完成。
引用元
- ケイト・モスからミランダ・カーまで。メットガラ2026に先駆けて新旧スーパーモデルたちの歴代ルックを一挙プレイバック — VOGUE JAPAN
- 『プラダを着た悪魔2』の衣装としても話題。女性デザイナーによる女性のためのブランド、サスファイ【若手デザイナー連載】 — VOGUE JAPAN
- 「フォーシーズンズホテル丸の内 東京」がリニューアルオープン。アンドレ・フーがデザインし、全客室リノベーション完了 — VOGUE JAPAN
- ファッションは多様性に向かっているのか──広がる年齢差と停滞するサイズ・インクルーシビティ — VOGUE JAPAN
- ブライダルアクセサリーの新提案。まるでアートなヘッドピースがトレンドに浮上 — VOGUE JAPAN
- ア ベイシング エイプが「コム デ ギャルソン大阪」限定発売のカプセルコレクションを発売! — GQ JAPAN
- ラルフ ローレンのブレザー──クラシックな定番アイテムから『GQ』が選ぶベスト・オブ・ベスト — GQ JAPAN
- ジョーダン ブランドがセント マイケルとのコラボレーションを発表!──ジョーダンのレガシーを再解釈 — GQ JAPAN
- 席がとれるのも今だけ。次世代鮨6店「みつい」──特集:ニッポンの鮨サーベイ — GQ JAPAN
- 席がとれるのも今だけ。次世代鮨6店「日本橋 川口」──ニッポンの鮨サーベイ — GQ JAPAN
- クチュールの技法を日常服に落とし込む 注目ブランド「リブ ノブヒコ」に聞く【公開収録・前編】 — WWD JAPAN
- 企業ユニホームがアツい!:記者談話室vol.215 — WWD JAPAN
- 「新入社員よ、受け身になるな」 向サステナ・ディレクターが贈るファッション業界を楽しむコツ — WWD JAPAN
- 経営再建中のスパイバー、その歴史的意義:記者談話室vol.214 — WWD JAPAN
- 「グローバルではなく、惑星へ」 川崎和也が語るファッションの次の地図 — WWD JAPAN
- 脱・黒トレンドによる白/ベージュ系人気は今春も継続 | 第541回 定点観測 | 2026.04.04(土) — Web ACROSS
- 脱・黒トレンドの進行で再浮上したグレー系ウェアに注目 | 第540回 定点観測 | 2026.03.07(土) — Web ACROSS
- 多様なデザインでストリートに浸透する中綿アウターに注目! | 第539回 定点観測 | 2026.02.07(土) — Web ACROSS
- アウターのサイジングはショート丈&コンパクトが主流化! | 第538回 定点観測 | 2026.01.10(土) — Web ACROSS
- 世代やトライブを超え定番化する白/ベージュ系アウター | 第537回 定点観測 | 2025.12.06(土) — Web ACROSS
- New Arrivals From HBX: C.P. Company — Hypebeast
- WACKO MARIA’s ‘The Phoenician Scheme’ Capsule Delivers a Masterclass in Rayon — Hypebeast
- The JOURNAL STANDARD x THE STAND x New Era Caps Disguise a 25-Degree Tilt — Hypebeast
- New Arrivals From HBX: Human Made — Hypebeast
- Hippopotamus and NEIGHBORHOOD Drop Leopard-Print Toweling Collaboration — Hypebeast
- ASICS’ Freaky Dad Shoe-Sandal Has Mad Elderly Aura — Highsnobiety
- adidas’ Wildest Samba Is a Literal Bowling Shoe — Highsnobiety
- Vans’ Next Vibram-Soled Skate Shoe Is Part Frog — Highsnobiety
- Campaigns — The Impression
- Street Style — The Impression
- Show Calendar — The Impression
- Instagram — The Impression
- Tendances : Les nouveaux intemporels masculins du printemps-été 2026 — FashionUnited
- Actualite — FashionUnited
- Tendances : Les nouveaux intemporels masculins du printemps-été 2026 — FashionUnited